馬刺しのコウネとは?部位・味・栄養・食べ方を完全ガイド|希少部位を美味しく楽しむ秘訣&簡単レシピ10選

焼肉用の霜降り和牛と野菜の盛り合わせ
ジビエ

馬刺しのメニューを見て「コウネって何?」と疑問に思ったことはありませんか。

見た目や部位名が独特で、味の想像がつかず注文や調理に躊躇する人も多いはずです。

この記事では馬刺しのコウネとは何か、部位の位置や食感、脂質や栄養から美味しい食べ方、下処理や保存・衛生まで幅広くわかりやすく解説します。

コラーゲン豊富で独特の食感を持つコウネの魅力を、写真や調理のコツとともに実践的にお伝えします。

初めてでも安心して楽しめる選び方や調理ポイントも紹介するので、ぜひ続きをご覧ください。

馬刺しのコウネの特徴

三種類の焼肉用牛肉盛り合わせ

コウネは馬の首から肩にかけての皮下脂肪と筋が混ざった部位です。

見た目に光沢があり、脂の層と赤身が重なった独特の見た目が特徴です。

部位の位置

首の付け根から肩甲骨周辺にかけての皮下脂肪と筋肉が重なる部分です。

肩ロース寄りの位置ですが、赤身よりも皮下脂肪が多く層をなしているのが特徴です。

食感

噛むとまずコリッとした弾力を感じます。

その後に脂がじんわりと溶けてねっとりとした食感に変わります。

噛み応えがあるため、歯ごたえを楽しみたい人に向いています。

  • 弾力がある
  • ねっとりとした脂の溶ける感覚
  • 噛み応えがある

味の特徴

赤身のさっぱり感とは異なり、脂の甘みが前に出る味わいです。

旨味が濃いため、塩や醤油でシンプルに味わうのがおすすめです。

生姜やニンニク、柚子胡椒などの薬味と合わせると風味が引き立ちます。

脂質と栄養成分

脂肪分が多めのためカロリーは高めですが、独特の風味を生み出します。

馬の脂は融点が低めで舌の上で溶けやすい特徴があります。

項目 内容
  • 脂肪分:高め
  • カロリー:やや高い
  • タンパク質:中程度
  • ビタミンB群:含む

呼び名(地方別)

呼び名は地域や店ごとに異なることが多い部位です。

  • コウネ(一般的な呼び名)
  • タテガミ(九州などの一部地域での呼称)
  • ネックファット(外来風の呼び名として使われることもある)

希少性と流通量

一頭から取れる量が限られるため希少部位にあたります。

流通量は屠畜数や季節、産地の供給状況で変動しやすいです。

需要の高い地域や時期には早めに売り切れることがよくあります。

コウネの美味しい食べ方

鉄板で焼かれる牛肉と野菜の盛り合わせ

コウネは馬の頸部に近い脂身で、とろけるような食感と濃厚な旨みが特徴です。

脂が多めなので、調理法を変えるだけで味わいや食感の幅が広がります。

刺身

新鮮なコウネは薄く切って冷やして食べるのが王道です。

スライスはできるだけ薄く、冷やして脂を締めてから切ると食感がよくなります。

合わせるタレは醤油におろし生姜やニンニクを加えると脂の甘さが引き立ちます。

わさびや刻みネギを添えるとさっぱりと食べられます。

炙り

表面を軽く炙ると香ばしさが生まれて脂の風味がより際立ちます。

短時間で均一に火を入れるのがコツです。

  • バーナーでさっと表面だけ炙る
  • 炙り時間は30秒〜1分程度
  • 塩を振って風味付け
  • 炙ったら薄切りにして熱を逃がす

炙りは香ばしさととろける脂の両方を楽しめる調理法です。

和え物

和え物にするとコウネの脂が他の素材に馴染んで食べやすくなります。

  • 酢味噌和え
  • ごま油とネギの和え物
  • ポン酢と大根おろし
  • にんにく醤油でパンチを効かせる

和える際は短時間で和えて脂を強く出しすぎないのがポイントです。

野菜と合わせると食感のコントラストが出て飽きずに食べられます。

煮込み

コウネは煮込みにすると脂が旨みとなって汁に溶け出します。

低温でじっくり煮て脂をほどよく溶かすとコクのある出汁が取れます。

酸味(トマトや酢)や香味野菜を加えると脂っこさが和らぎます。

煮込み後は冷やして脂を固め、余分な脂を取り除いてから再加熱するとさっぱり仕上がります。

合わせる薬味

定番はおろし生姜やにんにくで、脂の甘さを引き締めます。

刻みネギや細切りの大葉を添えると爽やかな香りが加わります。

ポン酢や柑橘を使うと脂の重さが抑えられて食べやすくなります。

お好みで胡麻油や七味を少量足すと風味の変化を楽しめます。

コウネの切り方

炭火網で焼かれる焼肉とトングを持つ手元

馬刺し コウネとは、馬の首まわりにある脂身のことを指します。

脂の旨味と独特の食感を生かすために切り方を変えると楽しみ方が広がります。

切る前には冷やして身をしっかり締めることと、包丁をよく研いでおくことが大切です。

薄切り

薄切りは脂の甘みと舌触りをダイレクトに味わえる切り方です。

冷蔵庫で冷やして肉を固めた状態で、繊維に対して斜めに薄く切ると口当たりが良くなります。

厚さは1〜2ミリ程度を目安にすると食べやすくなります。

食べる直前に切ると鮮度と食感が保てます。

細切り

細切りは和え物やサラダのトッピングに適した切り方です。

薄切りにしたコウネをさらに細く切ると味が馴染みやすくなります。

以下のような使い方に向いています。

  • 和風サラダのトッピング
  • 和え物の具材
  • 細巻きや手巻きの具
  • 薬味と混ぜておつまみに

ぶつ切り

ぶつ切りは食べ応えを重視する場合や加熱調理に向いた切り方です。

大きめに切ることで肉の食感を楽しめます。

下処理として余分な筋や硬い部分を取り除くと食べやすくなります。

  • 用途
  • 焼き物
  • 煮込み
  • 特徴
  • 食べ応えがある
  • 脂が溶けて旨味が増す

コウネの下処理

鉄板で焼かれる赤身牛肉のスライス

馬刺し コウネとは脂肪の旨みが特徴の部位です。

下処理を丁寧に行うことで臭みを抑え食感を良くすることができます。

湯引き

湯引きは表面の汚れや余分な血合いを取り除くための基本的な工程です。

熱湯を使う際は短時間で済ませることがポイントです。

  1. 軽く湯通し
  2. 冷水で急冷
  3. 水気を拭き取る

脂取り

コウネの脂は美味しさの元ですが量や質によっては重く感じられることがあります。

脂を適度に取り除くと食べやすくなります。

方法 ポイント
  • 包丁でそぎ落とす
  • 薄く均一に切る
  • 冷やして固めて削ぐ
  • 作業が楽になる
  • 沸騰湯で溶かす
  • 風味を残す調整が必要

包丁を使うと見た目を整えやすくなります。

冷やして固める方法は安全に脂を削ぎ落とせる利点があります。

塩抜き

塩漬けされたコウネは塩抜きをして味を調整します。

ぬるま湯で短時間浸すのが基本で途中で味見をすると失敗が少なくなります。

水を数回替えて余分な塩分を抜くことが大切です。

最後に冷水でしめて水気をよく切ると刺身に向いた食感になります。

コウネの保存方法

三種類の焼肉用牛肉盛り合わせ

コウネは脂身が多く傷みやすいため保存方法に注意が必要です。

鮮度を保つコツは低温での管理と空気に触れさせないことです。

冷蔵保存

冷蔵保存は短期間で食べ切る場合に向いています。

購入後はすぐにラップで包み、さらに保存袋に入れて空気をできるだけ抜いてください。

冷蔵庫の肉用スペースや野菜室の下段など温度が安定して低い場所に置いてください。

生食用の場合は特に消費期限を短めに見積もり、2日以内を目安にしてください。

冷凍保存

冷凍する場合は鮮度の良いうちに急速冷凍するのがポイントです。

小分けにして使う量ごとにパックすると解凍が簡単になります。

  1. 小分けにする
  2. ラップで包む
  3. フリーザーバッグに入れて空気を抜く
  4. 急速冷凍する

解凍は冷蔵庫でゆっくり行い、室温での自然解凍は避けてください。

解凍後は再冷凍せずにできるだけ早く消費してください。

真空保存

真空保存は酸化や冷凍焼けを防げるため長期保存に適しています。

真空パックしたものを冷凍庫で保管すると品質を維持しやすくなります。

保存のポイント 注意点
  • 密閉度を高く
  • 小分け包装
  • ラベル記入
  • 長期保存は脂の劣化に注意
  • 解凍後は早めに消費
  • 真空機器の清掃を忘れずに

賞味期限目安

生食用のコウネを冷蔵保存する場合は1〜2日を目安にしてください。

冷凍保存した場合は品質保持の目安として1か月以内に食べるのがおすすめです。

真空パックして冷凍した場合は2〜3か月を目安にすると比較的安全です。

解凍後は24時間以内に消費し、においや色味に異常があれば廃棄してください。

コウネの衛生管理

鉄板で焼かれる牛タンと厚切り肉

馬刺し コウネとは脂肪分が多く風味が良い部位で、その扱いには細心の衛生管理が求められます。

冷凍や解凍、保管、調理器具の清掃を適切に行うことで安全に美味しく楽しめます。

解凍方法

冷蔵庫での低温解凍が最も安全で風味を損ないにくい方法です。

急ぐ場合は密封袋に入れて冷水で解凍し、直接水に触れさせないようにします。

  • 冷蔵庫で解凍(推奨)
  • 密封して冷水解凍(短時間)
  • 室温放置は避ける

解凍したものは再凍結せず、できるだけ早く消費してください。

交差汚染防止

生のコウネと他の食品が接触しないように作業スペースや保存場所を分けてください。

手やまな板、包丁などを共用しないことが重要です。

やるべきこと 避けるべきこと
  • 専用のまな板を使う
  • 調理前後に手を洗う
  • 生肉用の保存容器を分ける
  • 生肉と生食用食材の共用
  • 汚れた布巾で拭き回す
  • 手袋を交換せず作業を続ける

切った後の周辺はすぐに拭き取り、消毒を行って二次汚染を防いでください。

調理器具の消毒

使用後はまず洗剤で油分やタンパク質をしっかり落としてください。

その後に消毒用の希釈次亜塩素酸ナトリウム溶液を使うと効果的です。

目安として家庭用漂白剤を1対250で希釈して約200ppmの消毒液を作り、1〜5分程度接触させてから十分に水ですすいでください。

食洗機が使える器具は高温洗浄でさらに衛生的にできます。

消毒後は清潔な布やペーパーで水気を取り、乾燥させて保管してください。

コウネの栄養とカロリー

部位別に並べられた高級焼肉盛り合わせ

コウネは首や肩まわりの脂肪と皮下組織が混ざった部位です。

脂肪が多いためカロリーや脂質の特徴がはっきり出ます。

カロリー

おおよそ100gあたり350〜450kcal程度のカロリーが目安とされています。

赤身の馬肉が100gあたり約120〜150kcalであるのに対して、コウネは脂肪分が多いため高めになります。

一切れや盛り付け量で摂取カロリーが大きく変わるので、食べる量には注意が必要です。

主要栄養素

コウネは脂質が主体ですが、たんぱく質やミネラルも少量含まれます。

  • 脂質:エネルギー源で風味のもと
  • たんぱく質:筋肉や組織の材料
  • ビタミンB群:代謝をサポート
  • 鉄分・亜鉛:赤血球や酵素の働きを補助

コラーゲン

コウネにはコラーゲンが多く含まれており、加熱するとゼラチン質になります。

刺身で食べる場合は独特のプルプルした食感が楽しめます。

コラーゲンは体内でアミノ酸に分解されるため、肌や関節の材料になりやすいとされます。

とはいえコラーゲン自体はタンパク質の一種なので、過剰に摂るとカロリー過多になりやすい点に注意してください。

脂質の種類

コウネの脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の両方を含みます。

他の動物性脂肪と比べて一価不飽和脂肪酸の割合が比較的高めと言われています。

主な脂肪酸 特徴
  • オレイン酸(一価不飽和)
  • リノール酸(多価不飽和)
  • 飽和脂肪酸(パルミチン酸など)
  • 口当たりがまろやか
  • 調理で風味が立ちやすい
  • 常温で固まりにくい傾向

調理法によって脂の風味や食感が大きく変わるので、量や調理法を工夫して楽しんでください。

コウネの呼び名

焼肉用の霜降り和牛と野菜の盛り合わせ

コウネは馬刺しの部位の呼び名のひとつです。

首のたてがみに近い脂身を指すことが多く、独特の食感と風味があります。

たてがみ

たてがみは馬の首の上部にある毛とその根元の脂を含む部分のことです。

見た目は白っぽく光沢があり、噛むととろりとした食感が楽しめます。

馬刺しでは薄切りにして塩や醤油でさっぱりと合わせるのが好まれます。

コウネ

コウネという名称は脂の多い部位を指す呼び方として定着しています。

食感は柔らかく脂の甘みがあり、馬刺しの中でも人気のある部位です。

提供方法は地域や店によって差があり、炙りにしたり冷製で出したりします。

  • 特徴
  • 柔らかい脂身
  • 白っぽい色
  • 食べ方
  • 薄切りで生食
  • 軽く炙る
  • 塩やポン酢で

地方名一覧

呼び名は地域や店の慣習によってさまざまです。

  • コウネ
  • こうね
  • たてがみ
  • 首脂
  • 馬のたてがみ

コウネの産地の特徴

網焼きで焼かれる牛肉と野菜のバーベキュー

コウネは馬のたてがみ周辺の脂身で、産地ごとに風味や処理の仕方が変わります。

脂の質や保存方法、食べ方の文化が地域性を生み出しています。

ここでは熊本、長野、その他の主な産地ごとの特徴をわかりやすく紹介します。

熊本

熊本は馬刺し文化が根付いており、コウネの扱いにも長い歴史があります。

新鮮さを重視した刺身用の薄切りが多く、脂の甘みをそのまま楽しむ食べ方が主流です。

地元の居酒屋や専門店で供されることが多く、タレや薬味との相性を重視した調理が見られます。

  • 鮮度重視の薄切り
  • 甘めのタレやしょうがが定番
  • 居酒屋文化との結びつきが強い
  • 冷蔵流通が整っている

長野

長野は高地で飼育される馬が多く、肉質と脂の締まりが特徴です。

温度管理が重要視され、保存や出荷の工程が丁寧に行われています。

特徴 おすすめの食べ方
  • 締まった食感
  • さっぱりとした脂
  • 保存管理が徹底
  • 薄切りの刺身
  • 軽く炙って香り付け
  • 薬味と合わせるシンプルな味付け

その他の産地

北海道や東北、九州の他地域でもコウネは生産されています。

各地で飼育方法や処理の習慣が異なり、風味にも地域差が出ます。

例えば寒冷地では脂が締まりやすく、温暖な地域ではやわらかい口当たりになりやすいです。

産地ごとの違いを試して好みの食感や風味を見つけるのも楽しみの一つです。

コウネの価格相場

焼肉店のホルモンとおかずのテーブルセット

馬刺しのコウネは脂が多く希少性のある部位のため価格が安定しにくい特徴があります。

流通ルートや処理方法、鮮度の違いで小売と業務用、通販それぞれで相場に差が出ます。

以下の各項目で一般的な目安を紹介します。

小売価格

スーパーマーケットや精肉店で並ぶコウネはカットやパッケージで価格が変わります。

品質が高く薄切りされた刺身用は高めに設定される傾向があります。

  • 100gあたり約600〜1,500円
  • パック商品(刺身用)
  • 薄切りスライスとブロックの違い

量販店ではセール時に安くなることがあります。

専門店や馬刺し専門の精肉店は品質管理の手間が価格に反映されやすいです。

業務用価格

飲食店や業者向けの業務用は単価が下がる代わりに最低ロットが設定されることが多いです。

業務用は加工状態や寸法、冷凍か冷蔵かで価格が上下します。

  • 仕入量
  • 価格目安
  • 備考
  • 〜10kg
  • 約4,000〜8,000円/kg
  • 小ロット向け
  • 10〜50kg
  • 約3,500〜6,500円/kg
  • 業務需要向け割引あり
  • 50kg以上
  • 約3,000〜5,500円/kg
  • 大量仕入れでさらに下がる場合あり

卸値は季節や仕入れ先の状況で変動します。

店舗運営では歩留まりや処理時間もコストに影響します。

通販価格

通販では商品価格に加えて配送費や冷凍手数料が上乗せされる点に注意が必要です。

セット販売やギフト向けパッケージだと1人当たり単価が下がることがあります。

通販の目安は100gあたり約800〜2,000円が多いです。

送料無料や割引クーポンを使うと実質の負担が軽くなる場合があります。

購入前にレビューや鮮度管理の方法を確認することをおすすめします。