ランプ肉の部位と特徴を徹底解説|他部位との違いや美味しい食べ方・おすすめ料理も紹介

近江牛と牛タンなどの高級焼肉盛り合わせ
牛肉

「ランプ肉」という部位について、気になっているけれど詳しくは知らないという方は多いのではないでしょうか。

スーパーや焼肉店で見かけても、どのような特徴があるのか、他の部位とはどう違うのか分かりにくいですよね。

本記事では、ランプ肉の部位や特徴、美味しさや栄養、さらに他の牛肉部位との違いを徹底解説します。

ランプ肉の魅力やおすすめの料理、選び方まで、知っておきたい情報を分かりやすくご紹介します。

この記事を読めば、きっとランプ肉をもっと美味しく楽しめるはずです。

ランプ肉の部位と特徴を徹底解説

鉄板で焼かれる赤身牛肉のスライス

ランプ肉は牛肉の人気部位のひとつで、赤身ならではのしっかりとした旨味と柔らかな食感で知られています。

ステーキやローストビーフにも適しており、幅広い料理で活躍する部位です。

ランプ肉の位置と形状

ランプ肉は牛の腰からお尻にかけて、いわゆる「ランイチ」と呼ばれるエリアの一部にあたります。

サーロインの後方、もも肉の付け根部分に位置し、形状はやや三角形に近い大きな塊となっています。

脂身が少なく、表面はなめらかで、カットするときれいな赤色が際立つのが特徴です。

  • サーロインとヒレに近い部位
  • 肉質は均一で扱いやすい
  • 大きめの塊肉として流通することが多い

筋肉構造と赤身の割合

ランプ肉の筋肉構造は繊維がきめ細かく、適度に筋が入っています。

筋が太くないため、赤身の割合が非常に高いのもポイントです。

霜降りは控えめですが、赤身が多い分肉そのものの味をダイレクトに楽しめます。

部位 赤身の割合 脂肪の量
ランプ 高い(80%以上) 少なめ
サーロイン 中程度 多め
ヒレ とても高い 極少

ランプ肉の柔らかさ

ランプ肉は赤身の中でもやわらかい部位として知られています。

運動量が比較的少ない部位なので、肉質がきめ細やかで噛みしめるたびにジューシーさを感じられます。

焼き過ぎには注意が必要ですが、適度に火を通すことでしっとりとした味わいが楽しめるのが魅力です。

ランプ肉の味わいの特徴

ランプ肉は赤身ならではのしっかりとした牛肉の旨味を兼ね備えています。

脂は控えめながらも、サシがほのかに入り口当たりはとてもさっぱりしています。

あっさりとした味わいにコクが加わり、噛むごとに肉本来の甘みが広がります。

ランプ肉の希少性

ランプ肉は1頭の牛から取れる量が限られており、希少価値の高い部位と言われます。

そのためスーパーなどで見かける機会はそれほど多くありません。

焼肉店や高級ステーキ店など専門店で提供されることが多いのもこのためです。

ランプ肉の栄養成分

ランプ肉は高タンパク・低脂質のため、健康志向の方にも人気があります。

鉄分やビタミンB群、亜鉛、ミネラル類も豊富に含まれており、貧血予防や美肌作りにもおすすめです。

カロリーは100gあたり約120~140kcalと、他の牛肉部位に比べてやや低めです。

ランプ肉と他部位の違い

ランプ肉は赤身の割合が高く、柔らかさと旨味のバランスがとれた部位です。

脂身の多いサーロインや濃厚な味わいのリブロースに比べると、あっさりした後味と肉本来の味の濃さが際立ちます。

また、ヒレほど柔らかくはありませんが、コストパフォーマンスとヘルシーさを求める方にはぴったりです。

ランプ肉がおすすめの料理

タレ漬けのホルモンと赤身肉の盛り合わせ

ランプ肉は、ほどよい赤身とやわらかさが魅力の部位です。

肉本来のうま味が感じられるため、さまざまな料理に適しています。

特に歯応えがありながらもジューシーな仕上がりになるため、家庭でも人気の高い部位です。

調理方法によって違った表情を楽しむことができるのもランプ肉の特長です。

ステーキ

ランプ肉はステーキに最適な部位のひとつです。

余分な脂肪が少なく、赤身肉のしっかりした味わいを堪能できます。

シンプルに塩こしょうで焼き上げるだけで、肉の旨味が際立ちます。

厚めにカットして、レアやミディアムレアで仕上げるのがおすすめです。

  • 肉厚でジューシーな味わいが楽しめる
  • 低カロリーでたんぱく質も豊富
  • さっぱりとした後味

ローストビーフ

ランプ肉はローストビーフにもぴったりです。

ほどよい脂肪と赤身のバランスが、冷めても硬くなりにくく、しっとりとした食感になります。

おもてなしやパーティーのメニューとしても喜ばれます。

調理後は薄くスライスして、ソースと合わせて食べるとさらに美味しくいただけます。

特徴 ポイント
しっとりとした食感 火入れは低温調理が最適
適度な赤身と脂身 冷めても柔らかい
見た目が華やか パーティー料理に最適

焼肉

焼肉でもランプ肉は人気の部位です。

あっさりとした味わいなので、たくさん食べても重くなりにくいです。

サッと炙って食べることで、肉本来の風味や旨味をダイレクトに楽しめます。

お好みでタレやわさび醤油などにつけると、より一層美味しくいただけます。

煮込み料理

ランプ肉は煮込み料理にもおすすめです。

煮込むことでやわらかくなり、香りや肉汁がしっかりと残ります。

ビーフシチューやカレー、ハヤシライスなど、煮込み料理全般に相性抜群です。

煮込み時間を工夫すれば、より柔らかく、深い味わいに仕上がります。

ランプ肉と周辺部位の違い

炭火焼き網で焼かれる焼肉盛り合わせ

ランプ肉は牛の腰からお尻にかけての部位で、適度な脂としっかりとした肉質が特徴です。

このランプの周辺にはイチボやランボソ、ヒレ、サーロインといった人気部位が隣接しており、それぞれに異なる食感や味わいがあります。

それぞれの違いを理解することで、よりお好みに合った牛肉を選ぶ参考になります。

イチボとの違い

イチボはランプに隣接する部位で、お尻に近い場所に位置しています。

ランプと比較すると、イチボは脂のノリがほどよく、赤身肉の中でもやわらかさとジューシーさが両立しています。

一方ランプ肉は赤身のしっかりとした味わいが特徴で、脂は控えめです。

  • イチボは希少部位で、焼肉やローストビーフによく使われる
  • ランプ肉はステーキや焼き肉、ローストなど多彩な調理に向く
  • イチボは霜降り好きな方に、ランプは赤身好きな方におすすめ

ランボソとの違い

ランボソは、ランプの一部でありながら、より中心寄りの位置にあります。

ランプよりも肉質がきめ細かく、肉汁が豊富で柔らかさが目立つのが特徴です。

ランボソはステーキや焼き肉で特に人気となっています。

部位名 食感 おすすめ調理法
ランプ肉 しっかりした赤身 ステーキ、ロースト
ランボソ きめ細かく柔らかい ステーキ、焼肉

ヒレとの違い

ヒレはランプに隣接する最高級部位の一つです。

ヒレはきめが細かく、とても柔らかい肉質で、脂肪分が少なくあっさりとした味わいが特徴です。

ランプ肉はヒレよりも噛みごたえがあり、しっかりした赤身の味を楽しみたい方に向いています。

ヒレは高級レストランなどでステーキやビーフカツレツとして提供されることが多いです。

サーロインとの違い

サーロインはランプの前側に位置する部位です。

柔らかな肉質とともに、豊富な脂肪が口どけを良くし、牛肉らしい濃厚な旨味が感じられます。

一方、ランプはサーロインより脂が控えめで、さっぱりした赤身の味が引き立ちます。

サーロインは霜降りのジューシーさを、ランプは赤身の肉らしさを楽しみたい方におすすめです。

ランプ肉を美味しく食べるコツ

網焼きで焼かれる牛肉と野菜のバーベキュー

ランプ肉は、赤身のうまみが詰まった部位として人気があります。

そのおいしさを最大限に引き出すためには、調理前のひと工夫や加熱の仕方が重要です。

家庭でもプロの味に仕上げられるランプ肉の調理ポイントを押さえましょう。

カットのポイント

ランプ肉は、繊維が比較的細かく、柔らかな食感が特徴です。

カットするときは、肉の繊維に対して直角に包丁を入れることで、口当たりがより柔らかくなります。

自宅でステーキやローストビーフを作る場合、できれば1.5~2cmくらいの厚みに切ると、ジューシーさを保ちやすくなります。

  • 繊維を見極めてカットする
  • 厚みを均一にそろえる
  • 切り分ける直前まで大きなブロックで保存する

下処理の方法

ランプ肉は脂肪分が少なめなので、調理する前に下処理をしっかり行うことでパサつきを防げます。

余分な脂や筋があれば切り落とし、キッチンペーパーで余計な水分を拭き取っておきます。

また、焼く前に30分ほど常温に戻しておくと、加熱ムラがなくなり美味しく仕上がります。

工程 ポイント
脂や筋の処理 白い脂や筋は包丁でカット
水分除去 キッチンペーパーでしっかり拭く
常温に戻す 冷蔵庫から出して30分ほど置く

加熱のコツ

ランプ肉のうまみを逃さず、やわらかく仕上げるには加熱の仕方も重要です。

焼き過ぎはパサつきやすくなるので、ミディアムレアやミディアム程度に仕上げるのがおすすめです。

表面にしっかり焼き目がついたら、弱火にしてじっくり火を通すのがコツです。

焼いた後はアルミホイルなどで包んで5分程度休ませることで、肉汁が落ち着きジューシーさがアップします。

主要な牛肉の部位一覧

ごま塩だれ付きの牛タン焼肉プレート

牛肉にはさまざまな部位があり、それぞれの特徴や味わいがあります。

用途や料理によって選ばれる部位が異なるため、基本的な部位を知っておくとお肉選びが楽しくなります。

リブロース

リブロースは牛の背中部分に位置し、肉質が柔らかくサシがしっかり入っています。

ジューシーで、ステーキやローストビーフに最適な部位です。

旨みとコクのバランスが良く、高級部位としても知られています。

サーロイン

サーロインはリブロースの後方、腰にあたる部分の肉です。

赤身と脂身のバランスが良く、風味豊かでありながらさっぱりとした味わいが楽しめます。

サーロインステーキとして有名で、グリルや焼肉にもよく使われる人気の部位です。

ヒレ

ヒレは牛の腰の奥に位置し、最も柔らかい部位のひとつです。

特徴 おすすめ料理
脂身が少なく肉質がきめ細かい ステーキ、ビーフカツ、ロースト
希少価値が高い 焼肉、タルタル、カルパッチョ

食感が非常にやわらかく上品な味わいです。

イチボ

イチボは牛のおしりに位置する部分で、しっかりとした赤身が特徴です。

あっさりとした味わいの中にもコクがあり、肉本来の旨味を堪能できます。

最近は焼肉やステーキで人気が高まっています。

ランボソ

ランボソはもも肉の中でも、内側にある長細い部位です。

  • 脂身が少なくヘルシー
  • 赤身の旨味が強い
  • 肉質がしっかりしていて食べごたえがある

薄切りや焼肉、またはタタキやローストビーフにもよく合います。

肩ロース

肩ロースは肩から背中にかけて広がる部位です。

ほどよい脂肪と赤身のバランスがあり、コクのある味わいが魅力です。

すき焼きやしゃぶしゃぶ、カレーやシチューなどにもぴったりです。

モモ

モモは牛の太もも部分にあたり、筋肉がよく発達しているため脂肪が少なめです。

ヘルシーであっさりした味わいですが、赤身の旨味がしっかりしています。

煮込み料理やロースト、ステーキにも利用されます。

バラ

バラは牛の肋骨や腹の周りについている部位です。

脂肪分が多く、とてもジューシーで濃厚な味わいが特徴です。

焼肉やカルビ、角煮、シチューなどにおすすめです。

スネ

スネは牛の足の部分にある部位で、繊維質が多く弾力のある食感です。

コラーゲンが豊富で、煮込むことでやわらかくなります。

シチューやカレー、ポトフなど時間をかけて煮込む料理によく使われます。

ランプ肉の魅力を活かす選び方

希少部位を含む和牛焼肉セット

ランプ肉は牛の腰からお尻にかけての部位で、赤身の旨みとほどよい柔らかさが特長です。

この部位は脂肪が控えめでありながら、しっとりとした食感やジューシーな肉汁を楽しめます。

ステーキやローストビーフ、焼肉などさまざまな調理法でおいしく味わえるのも、ランプ肉ならではの魅力です。

また、価格もサーロインやヒレなどの高級部位に比べると手頃で、コストパフォーマンスの良い点も見逃せません。

選ぶ際は、肉のきめが細かく、鮮やかな赤色で適度な弾力を感じるものを選ぶと良いでしょう。

スーパーや精肉店では、肉表面にツヤがありドリップ(肉汁)が少ないものを選ぶのがおすすめです。

さらに、部位ごとに微妙な違いがあるため、使いたい料理や好みに合わせて選択すると、ランプ肉の持ち味を最大限に引き出すことができます。

家庭で手軽においしい肉料理を楽しみたい方には、ランプ肉はぴったりの選択肢です。

牛肉