海外のレストランや精肉コーナーでメニューやラベルを見て、フランス語で牛肉の表現に戸惑ったことはありませんか。
部位名や焼き加減、原産地や等級の表示は日本語と表現が違い、単語や発音の違いで注文や買い物が不安になりがちです。
この記事では初心者向けに必要な単語、部位名、調理動詞、表示の読み方、発音の注意点を実践的に整理してお届けします。
基本語彙から注文表現、ラベルのチェックポイントまでをコンパクトに学べる構成なので、すぐに現地で使える知識が身につきます。
まずはよく使う単語と部位から確認して、自信を持って牛肉を選び注文できるようにしましょう。
フランス語での牛肉表現と使い方

フランス語で牛肉を表現するときに役立つ語彙と表現をまとめました。
日常の会話やレストランでの注文、レシピの理解に使える基本表現を中心に紹介します。
牛肉の単語一覧
牛肉はフランス語でboeufと表記します。
肉全般を指す場合はviandeという単語を使います。
ステーキはsteakまたはescalopeという表現が使われます。
牛肉の部位名一覧
代表的な部位名とそのフランス語表現を一覧にしました。
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調理動詞一覧
料理でよく使う動詞を短く並べています。
- 焼く:griller
- 炒める:sauter
- 煮る:faire mijoter / braiser
- 揚げる:frire
- 切る:couper
- 薄切りにする:trancher
- マリネする:mariner
- 味付けする:assaisonner
料理で使う形容詞一覧
柔らかいはtendreと言います。
ジューシーなはjuteuxという形容詞が使われます。
香ばしいはparfuméやgrilléで表現できます。
脂の乗ったはgrasやmarbréという言い方が一般的です。
発音とアクセントの注意点
boeufは「ブフ」ではなく、フランス語の発音で[o]と閉じた[e]の間の音が入ります。
entrecôteのようにアクセント記号(ô)がある単語は伸ばし気味に発音することが多いです。
語末の子音は多くの場合発音されませんが、文のつながりでリエゾンが起こると発音されることがあります。
鼻母音やeuの発音は日本語にない音なので、ネイティブの発音を聴いて真似するのが近道です。
フランス語の発音練習では単語単体と文脈での発音を両方確認すると実用的です。
フランス語で牛肉の部位を言う語彙

フランス語 牛肉に関する語彙は地域や料理によって表現が変わります。
以下は主要な部位名とそのフランス語表現です。
フィレ
フィレはフランス語でfiletまたはfilet de boeufと呼ばれます。
柔らかく脂が少ないため、ステーキやローストに向いています。
サーロイン
サーロインはフランス語でcontre-filetやfaux-filetと表現されることが多いです。
赤身と脂のバランスが良く、グリルやソテーで旨味が引き立ちます。
リブロース
リブロースはフランス語でentrecôteやcôte de boeufと呼ばれます。
骨付きと骨なしで呼び名が変わることがあるため、注文時に確認すると便利です。
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シャトーブリアン
シャトーブリアンはフランス語でもchateaubriandと表記されます。
ヒレの中央部分を使った高級部位で、焼き加減で風味が大きく変わります。
- ソテー
- ロースト
- 厚切りステーキ
ランプ
ランプはフランス語でrumsteckまたはrumsteakと呼ばれます。
赤身がしっかりしていて薄切りにしてソテーやローストに適しています。
ハラミ
ハラミはフランス語でongletやbavetteと呼ばれることがあります。
独特の風味と肉質があり、焼肉やステーキ、マリネに向いています。
バラ
バラ肉はフランス語でpoitrineやplat de côtesと表現されます。
脂が多く煮込みやスロークック、薄切りで焼く料理に合います。
フランス語で牛肉の表示を読むポイント

フランス語表示のラベルを正しく読むと品質や安全性が見分けやすくなります。
原産地、等級、加工、保存、重量の順にチェックすると情報を取りこぼしにくくなります。
原産地表示
原産地は「Origine」や「Pays d’origine」と表記されます。
「Né en」「Élevé en」「Abattu en」はそれぞれ産まれた国、育てられた国、屠殺された国を示します。
「Origine: France」や「Origine: UE/Non UE」などの表記で原材料の出所がわかります。
AOPやIGP、Label Rougeなどの地域・品質表示が付いている場合は生産方法や地域特性が保証されています。
等級表示
フランスや欧州ではSEUROP(S、E、U、R、O、P)の等級表示が用いられることがあります。
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加工表示
加工の表示はどのように扱われたかを示す重要な情報です。
- viande hachée
- steak
- entrecôte
- tranche
- escalope
- préparé
- cuit
- fumé
「viande hachée」は加熱が必要なことが多いので調理前の注意を確認してください。
保存表示
賞味・消費期限は「À consommer de préférence avant」や「À consommer jusqu’au」と表記されます。
「À consommer jusqu’au」は安全性重視の消費期限を示す表現です。
冷蔵保存は「À réfrigérer」、冷凍は「Surgelé」や「À garder congelé」と表記されます。
真空包装は「Sous vide」や「Mise sous vide」と書かれることが多く、保存性が高まります。
重量表示
重量は「Poids net」としてグラム(g)やキログラム(kg)で表示されます。
価格表示には「prix/kg」が併記されることが多く、単位当たりの価格比較ができます。
パックの表示を見て一人分の目安を考えると調理計画が立てやすくなります。
フランス語で牛肉を注文する際に使う表現

フランス語で牛肉を注文するときに役立つ基本的な表現をまとめました。
発音に自信がなくても、短いフレーズを覚えておくと注文がスムーズになります。
焼き加減表現
焼き加減を伝えるときは短い単語を使うと通じやすいです。
- bleu — 非常にレア
- saignant — レア〜ミディアムレア
- à point — ミディアム
- bien cuit — ウェルダン
例として「ミディアムでお願いします」は「À point, s’il vous plaît.。」と伝えます。
部位指定表現
部位を指定するときはフランス語名を覚えておくと注文が具体的になります。
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注文時には「Je voudrais une entrecôte, s’il vous plaît.。」のように言うと切り出しやすいです。
量指定表現
量を指定する際はグラムや人数で伝えると安心です。
よく使う表現は「un steak」「une portion」「200 grammes」などです。
具体的には「Je voudrais 200 grammes de boeuf, s’il vous plaît.。」と言えば分かりやすいです。
人数分をまとめて頼むときは「Pour deux personnes」などの表現も覚えておきましょう。
付け合わせ指定表現
付け合わせやソースの有無も事前に伝えると好みに合わせてもらえます。
ソースを別にしてほしいときは「La sauce à côté, s’il vous plaît.。」と言うと伝わります。
野菜やポテトなどを指定したいときは「avec des légumes」「avec des frites」などを使います。
アレルギー告知表現
アレルギーがある場合ははっきり伝えることが大切です。
基本の言い方は「Je suis allergique à〜」で、例えば「Je suis allergique aux noix.。」のように言います。
成分を確認したいときは「Est-ce que ce plat contient du lait, des œufs, ou des noix ?。」と質問できます。
交差汚染の可能性があるときは「Ça peut contenir des traces de〜」という表現も役立ちます。
フランス語で牛肉の調理語彙とレシピ用語

フランス語の牛肉関連の調理表現とレシピ用語を日常的な料理シーンに沿って整理しています。
調理法ごとの動詞やソース名を覚えるとレシピの理解がぐっと深まります。
煮込み関連語
mijoterは弱火でじっくり煮ることを指します。
braiserは肉を焼いてから液体でふたをして煮る手法を意味します。
bouillirは強火でぐつぐつと沸騰させる調理法を表します。
pot-au-feuやboeuf bourguignonといった伝統料理でこれらの語がよく使われます。
焼き関連語
grillerは直火やグリルで表面を焼くことを示します。
rôtirはオーブンで塊や丸ごとをじっくり焼く場合に使います。
saisirは強火で表面を素早く焼き色をつける動作を指します。
cuire à la poêleはフライパンで焼くことを表す表現です。
炒め関連語
炒めに使うフランス語の動詞を短くまとめました。
- sauter — 炒める
- revenir — 強火で素早く炒める
- poêler — 少量の油でじっくり焼き炒める
- émincer — 薄切りにする
下ごしらえ関連語
découperは肉を切り分ける一般的な語です。
désosserは骨を外す動作を表します。
parerは余分な脂や筋を取り除く下処理を意味します。
hacherはひき肉にする際の刻む動作を示します。
marinerは風味を入れるために液体に漬け込む過程を指します。
ソース関連語
牛肉に合うフランスのソース名と用途を箇条書きで示します。
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ソース名を見て調理法や合わせる部位を想像するとレシピが覚えやすくなります。
フランス語で牛肉表現を実践するための次の一歩

フランス語で牛肉に関する表現を身につけるには、語彙だけでなく実際の場面で使う経験が重要です。
日常会話やレストランでの注文、精肉店での会話を想定して短いフレーズを繰り返し練習しましょう。
部位や調理法の名称(boeuf、entrecôte、faux-filet、saignantなど)を発音とセットで覚えると理解が早まります。
レシピをフランス語で読んで作る、フランス語の料理番組や音声を聴くと語感が身につきます。
実践の場が難しい場合は語学交換やオンラインの会話レッスンで注文練習や質問対応を試してみてください。
少しずつ慣れてきたら、メニューを自分で作って友人に説明するなど応用してみましょう。